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加齢と老化のちがい|シニア犬の基礎知識

「加齢」と「老化」。

このふたつの言葉、なんとなく同じ言葉のように聞こえますよね。

でも実は、まったく違う意味があるんです。

愛犬のシニアケアのためには、「加齢」と「老化」のちがいを知っておくことが大切です。

 

加齢とは?

加齢は、生まれてから経った年月のことです。

今日生まれた犬は、10年後に10歳になります。

これが加齢というもので、どの犬にも平等に訪れるものです。

 

老化とは?

老化は、加齢とともに身体の機能が衰えることです。

身体の機能が衰えると不調が起こりやすくなったり、病気にかかりやすくなります。

犬の個体ごとに老化のスピードは異なります。

お散歩で会ったワンちゃんの年齢を聞いて、驚いたことはありませんか?

老化スピードが遅い場合は若々しく見えて、逆に老化スピードが遅い場合は老けてみえることも…。 

目に見えない 身体の中の老化も、見た目と同じく個体差がでてくるものなのです。

 

愛犬の健康や若さを保つために、「老化」スピードを遅らせましょう

加齢は止めることができませんが、「老化」のスピードはさまざまな工夫によって遅らせることができます。

老化を遅らせることで、認知症やシニア期の起こりやすいさまざまな病気予防にもつながりますので、ぜひ次にご紹介する方法をお試しいただければと思います。

 

✅ 年齢・体調に合った栄養補給
(フードの見直し、サプリメントを取り入れる など)

私たちヒトでも、高齢になると脂質やカロリーを制限するなど、身体に合わせた食事内容に見直す方が多いのではないでしょうか。

犬も同じように年齢によって不足しがちな栄養素を補ってあげたり、体調に合わせたフードに見直すことが大切です。

 

✅ 適度な運動習慣

運動習慣は、生活するために必要な筋肉や身体の機能を維持するために重要です。

できるかぎり毎日、短時間でもお散歩に行くようにしましょう。

疲れやすくなっている場合は、お散歩を複数回に分けて短時間で行くなど体調に合わせて調節してあげると良いと思います。

 

✅ 体重管理

シニア期は、若い頃と比べて代謝が悪くなったり、運動量が減ることで肥満になりやすくなります。

肥満は、心臓をはじめとする臓器や関節など身体のさまざまな部分の負担につながるため、適切な体重を維持することが大切です。

 

その他にも、認知機能を保つための脳トレグッズ(知育おもちゃなど)を取り入れてみたり、口腔ケア、飼い主さんとのふれあいなど、日常のケアを中心にさまざまな面で老化に対してアプローチをすることができます。

いずれも日常的なケアで簡単に取り組めるものばかりです。

特にシニア期の愛犬と暮らす飼い主さまは、できることから取り入れてみてくださいね。

何から始めていいのか分からない…そんな方は、かかりつけの動物病院へご相談ください。

 

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執筆者:動物看護師 土田