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老犬の寒さ対策はできてる?愛犬のために知っておきたい冬のケア【専門家解説】

目次

老犬になると、若い頃のように体温調整が上手にできなくなります。

老犬は少しの「冷え」でも体調を崩すことがあるだけでなく、さまざまなリスクがあり、しっかり寒さ対策をしてあげることが大切です。

この記事では、4匹の高齢愛犬たちと暮らした動物介護士の私が、老犬の寒さ対策と注意点を解説します。

愛犬のためにすぐにできる方法ばかりなので、ぜひ参考にしてください。

 ■ 執筆者保有資格

動物介護士、ホリスティックケア・カウンセラー、ペットフーディスト ほか

 

老犬はなぜ寒さ対策が必要?健康リスクがたくさんある

老犬は、血流が悪くなり代謝も落ちるため、体温調節機能が低下していきます。

また、筋肉量や脂肪量の減少で寒さを感じやすく、体温を維持しにくくなります。

そのうえ、自律神経の働きも衰えるため、寒さを感じたときの体の反応も鈍くなってしまうのです。

こうしたことをそのままにしてしまうと、体調を崩したり病気にかかりやすくなるなど、さまざまな健康リスクが高まります。

そのため、老犬のからだを守るためには寒さ対策が欠かせません。

最初に、老犬の「冷え」による健康リスクを知っておきましょう。

 

胃腸の働きが悪くなる

老犬は寒さで胃腸の働きが悪くなり、下痢や嘔吐、食欲低下などを引き起こしやすくなります。

特に老犬は代謝や消化能力そのものが衰えているため、少しの冷えでも胃腸の不調に繋がりやすいのです。

胃腸の働きが悪くなると栄養が十分に吸収できず、体力が落ちる悪循環に陥りやすくなります。

 

体調不良や病気のリスクが高くなる

老犬は寒さによって体調を崩しやすく、病気にかかるリスクが高くなります。

寒さで体力を消耗したり血流が悪くなると、免疫細胞に必要なエネルギーや酸素、栄養が十分に届かなくなり、免疫機能の働きが低下するためです。

その結果、ちょっとした寒さやストレスでも体調を崩しやすくなったり、病気にかかりやすくなったりします。

 

持病が悪化しやすくなる

老犬は関節炎や心臓病、腎臓病などの持病を抱えていることが多いですが、寒さで持病が悪化してしまうこともあります。

からだが冷えて血流が滞ると、関節の痛みが強くなったり循環器や内臓への負担が増えるためです。

そのため、普

段よりも症状が出やすくなったり、病気を進行させてしまうこともあるので注意しましょう。

 

老犬が寒さを感じているサイン

犬は言葉を話すことができないため、「寒い」と教えてくれることはありません。

そのため、行動やしぐさから寒さを感じていないか判断してあげる必要があります。

 ■老犬が寒さを感じているサイン

・体をブルブルと震わせている
・丸まっている
・動きが鈍くなる
・散歩を嫌がる
・手足や耳が冷たくなっている
・元気や食欲が落ちている
・浅く早い呼吸をする など

ただし、老犬は寒さを感じても体がうまく反応しないことがあるので、総合的に判断してあげることをおすすめします。

また、これらのサインは病気のときにも見られるため、寒さによるものなのか病気によるものなのかを見極めてあげることが大切です。

判断が難しい場合やサインが続く場合は、一度動物病院を受診しましょう。

 

老犬の寒さ対策7つ

寒さは体力の消耗を早め、老犬にとってさまざまな健康リスクに直結します。

そのため、日常生活の中でしっかりと寒さ対策をしてあげることが老犬の健康を守るためにも大切です。

ここでは、簡単に実践できる老犬の寒さ対策をご紹介します。

どれも必要なことなので、組み合わせて行ってあげてくださいね。

 

①毛布や湯たんぽなどを活用する

愛犬の寝床に、毛布や犬用湯たんぽを用意してあげましょう。

やけどをしないように必ずペット用のグッズを活用し、正しく使用してくださいね。

 

②マッサージをしてあげる

冷えると筋肉や関節がこわばりやすくなるため、簡単なマッサージで体をほぐしてあげましょう。

ほぐしてあげることで動きがスムーズになりやすく、関節への負担も軽減できます。

また、マッサージは血行を良くする働きもあるので、日常的におこなってあげるのがおすすめです。

ただし、がんなどの病気に罹っている老犬の場合は、マッサージをしてはいけないこともあるので必ず獣医師に確認してから行いましょう。

 

③散歩の時間帯に配慮する

寒い時期の散歩は、できるだけ日中の比較的暖かい時間帯に行いましょう。

適度に体を動かすことは、老犬の健康や筋肉の維持にも大切なことです。

筋肉量が減ってしまうと寒さを感じやすくなるだけでなく、体も冷えやすくなってしまいます。

そのため、無理のない範囲で散歩をさせてあげたほうが寒さ対策にも役立つのです。

また、冬の冷たい地面は肉球への負担も大きく、地域によっては凍傷のリスクがあります。

靴や肉球クリームを活用して、足先を守ってあげると安心です。

老犬の散歩については、以下の記事で詳しく解説しています⇩

 動物介護士が解説|老犬が散歩を嫌がるときはどうする?回数や時間の目安も

 

④食事の工夫する

寒い時期は、体温を維持するためにエネルギーが多く必要になります。

また、体を冷やす食材よりも体を温める食材を取り入れるなど、老犬の食事にも工夫が必要です。

効率よくエネルギーが補給できる栗や卵をトッピングしてみたり、体を温めてくれるごぼうやにんじんなどを取り入れてみると良いでしょう。

ほかにも、人肌程度に温めたフードやおかゆもおすすめです。

 ■老犬におすすめの食材

ごぼう、にんじん、大根、ブロッコリー、さつまいも、栗、大葉、生姜、豆腐、豆乳、納豆、味噌、卵、肉や魚、あんこ など
※大葉や生姜は少量にとどめる
※喉に詰まらせないよう、細かく刻む

 

ただし、犬が絶対に食べてはいけないものは与えないようにしてください。

 ※犬が絶対に食べてはいけないもの(一例)※

ネギ類(玉ねぎ、長ねぎ、ニラなど)、ぶどう、キシリトール、チョコレート
※命にかかわる症状を引き起こすことがある

 

老犬の食事については、こちらもチェックしてみてくださいね⇩

 動物介護士が解説|老犬が食べないときに試してほしい8つのこと
 専門家が解説|老犬のドッグフードの選び方は?押さえておきたいポイント6つ

 

⑤犬服や腹巻きを着せる

外気や室内の冷えから老犬の体を守ってあげるために、犬服や腹巻きを着させてあげましょう。

腹部や背中を覆ってあげることで、体温が逃げにくく、保温することに役立ちます。

また、腹部や背中には重要な臓器がたくさんあるため、温めてあげることで冷えによる消化不良や体調不良の予防にもつながります。

服や腹巻きを選ぶときは、過度な装飾などがなく体にフィットするサイズを選んであげることが大切です。

ただし、室内が十分に暖かいときは無理に犬服などは着せず、外出時や寒いときだけにすると良いでしょう。

ちなみに、私の18歳の愛犬は犬服は苦手でしたが、腹巻きは1年中着てくれていたので、犬服が苦手という子は腹巻きから試してみると良いかもしれません。

 

⑥室温・湿度の管理を行う

老犬が体を冷やさずに快適に過ごせるように、室温や湿度を適切に保ってあげましょう。

 ■犬が快適に過ごせる室温・湿度の目安

室温:25℃前後
湿度:50%程度

暖かい空気は上に、冷たい空気は下に溜まるため、愛犬の背の高さくらいの床に近いところに温湿度計を設置するのがおすすめです。

暖房器具や加湿器などを活用して、室温や湿度を管理しましょう。

ただし、老犬は体温調整が苦手で、体に熱がこもってしまうこともあります。

暖房を使う際は温度を上げすぎず、風が老犬に直接当たらないように配慮してあげることが大切です。

 

⑦床の底冷えを防いであげる

老犬は床から伝わる冷えに弱いため、マットやカーペット、ホットカーペットなどで底冷えを防いであげましょう。

最近では、コードや温度に配慮された犬用のホットカーペットなども販売されています。

特に室外に寝床がある老犬の場合は、犬小屋の床だけでなく断熱やカバーを工夫するなど、寒さ対策を徹底してあげることが重要です。 

 

老犬の寒さ対策の注意点

寒さ対策は老犬の体を守るために必要なことですが、注意してあげなければいけないこともあります。

ここでは、老犬の寒さ対策の注意点を見ていきましょう。

 

脱水や熱中症に注意

脱水や熱中症は夏場に起こるイメージが強いですが、寒い時期でも注意が必要です。

室温や湿度が上がり過ぎると、脱水や熱中症のリスクが高まります。

さらに、老犬になると喉の渇きも感じにくくなるため、水分を摂ってもらえるように意識することをおすすめします。

また、室温や湿度はこまめにチェックして、できるだけ適切な温度・湿度を保てるようにしてあげましょう。

 

低温やけどや火傷に注意

湯たんぽやホットカーペット、ストーブなどの暖房器具は便利ですが、老犬は感覚が鈍くなっているため、長時間同じ場所にいると低温やけどや火傷をしてしまうことがあります。

特に自力で動けない老犬やあまり寝返りを打たない老犬では、熱源から離れられなくなってしまうため特に注意が必要です。

人間では44℃程度で3〜4時間で低温火傷を起こすと言われています。

犬は人間よりも皮膚が薄く体温も高いため、ホットカーペットの温度を38℃以下に設定する、カバーを付ける、温度調整機能がある製品を選ぶなど、安全に使える工夫をしましょう。

 

コードの事故に注意

寒さ対策でヒーターやホットカーペットなどの電気機器を使う際は、コードにも注意が必要です。 

老犬は足腰が弱っているため、コードに足を引っかけて転んだり、引っ張られた電気機器が倒れてしまうことも考えられます。

事故を防ぐためにも、コードはカバーを付けたり家具の裏に隠すなど、老犬が安全に過ごせるように配慮してあげましょう。

 

まとめ

老犬にとって、冷えは体調不良や病気のリスクを高める要因のひとつです。 
 
犬服や腹巻き、犬用湯たんぽ、ホットカーペットなどを活用するなど、寒さ対策を行い、冷えから体を守るサポートをしてあげましょう。

加えて、体力や筋肉の維持のために、適度な運動やしっかり食べてもらうことも寒さ対策だけでなく、寒さに強くなる体づくりに役立ちます。

愛犬が寒い時期も快適に過ごせるよう、配慮してあげてくださいね。

 

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執筆者:高田(動物介護士)