シニア犬用フードは何歳から?いつから切り替えるか年齢の目安や注意点を解説
愛犬がシニアになると考えるのが、「いつからシニア犬用フードに切り替えるんだろう?」ということではないでしょうか。
何歳からシニア犬用フードに切り替えるかの目安がわかれば、こんなに悩むこともありませんが、意外とそうした情報は少なく困ってしまいますね。
そこでこの記事では、シニアの愛犬たちと暮らしていた動物介護士やペットフーディストの私が、シニア犬用フードの切り替えのタイミングや注意点について解説します。
成犬用フードとの違いやシニア犬用フードの選び方も解説しているので、ぜひ参考にしてください。
| ■執筆者保有資格
動物介護士、ペットフーディスト、ホリスティックケアカウンセラー ほか |
そもそも成犬用フードとシニア犬用フードの違いは?
愛犬がシニアになると、何となくシニア犬用フードに切り替えなければいけないと思いますよね。
でも、その前に成犬用フードとシニア犬用フードにはどんな違いがあるのか知っておくことで、愛犬により合ったフードを選んであげることができます。
最初に、成犬用フードとシニア犬用フードの違いについて見ておきましょう。
成犬と老犬では必要な栄養が異なる
犬に必要な基本的な栄養は成犬もシニア犬も同じですが、成犬と老犬では体の使い方や内臓の働き、消化吸収の能力が変わってきます。
成犬用フードは、運動量が多く活動的な時期のエネルギー補給を重視して作られています。タンパク質や脂質を十分に含み、筋肉や体力を維持するための設計です。
一方、老犬は代謝が落ち、運動量も減るため、成犬と同じフードでは肥満になりやすくなります。
そのため、シニア犬用フードは脂質を抑え、カロリーも控えめに設計されていることが多いのです。
とは言え、近年は成犬用でもタンパク質や脂質、カロリーが控えなフードもあり、フードによっては成犬用でも問題ない場合もあります。
シニア犬用フードは健康サポート成分が加えられていることが多い
老犬になると、関節や内臓、免疫など体のあちこちに負担がかかりやすくなります。
そのため、シニア犬用フードには老犬の健康をサポートする成分が強化・配合されていることが多いです。
| ■健康サポート成分の例
グルコサミン・コンドロイチン |
これらの成分は毎日の食事に取り入れることで、体の機能をできるだけ健康に保つ手助けになります。
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シニア犬用フードは食べやすさや消化のしやすさも考えられている
老犬は、噛む力や消化能力が衰えていきます。歯が悪いことも多いですね。
さらに、食欲のムラも出やすくなっているのではないでしょうか。
こうした老犬の特徴に合わせて、さまざまな工夫がされているのもシニア犬用フードです。
| ■老犬に合わせたフードの工夫
・食べやすいように小粒で柔らかめ |
もちろん、すべてのシニア犬用フードにこうした工夫がされているわけではありませんが、老犬により適した設計がされています。
何歳から?シニア犬用フードに切り替える年齢の目安
何歳からシニア犬用フードに切り替えればいいか、年齢の目安がわかると安心ですね。
一般的には、犬のシニア期は小型犬・中型犬で7歳頃から、大型犬は5歳頃からとされており、シニア犬用フードを検討するのもこのあたりからです。
ただ、犬種や体格、遺伝、生活環境などのさまざまな要因で老化のスピードは異なるため、「何歳からがシニア犬・老犬」という明確な定義はありません。
そのため、7歳になったから絶対にシニア犬用フードに切り替えなければいけないというものでもないのです。
もちろん、見た目や動きが元気でも、体内の老化が進んでいることもあります。
シニア犬用フードに切り替えるかどうかは、かかりつけの獣医師に相談することが大切です。
シニア犬用フードに切り替える方法と注意点
シニア犬用フードに切り替えるときは、老犬の負担にならない方法で行ってあげることが大切です。
ここでは、シニア犬用フードに切り替える方法と注意点を見ていきましょう。
切り替えは2週間を目安に行う
老犬のフードの切り替えは、2週間を目安にゆっくり行いましょう。
急に切り替えると、腸内細菌や消化酵素の働きが追いつかずに下痢や軟便を引き起こすことがあります。
基本的には、今まで与えていた成犬用フード9割+シニア犬用フード1割から始め、徐々にシニア犬用フードの割合を増やしていきます。
なお、切り替えている途中で一時的に軟便になることもありますが、これは新しいフードに合わせて腸内細菌のバランスが変化しているためです。
ほとんどの場合は自然に落ち着きますが、軟便がずっと続く、血が混じる、元気がないなどの場合は病気の可能性もあるため、必ず獣医師にご相談ください。
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切り替えを急ぐ場合もある
老犬では、健康上の理由や療法食の指示があったなどで、どうしてもフードの切り替えを急ぐこともあります。
一般的なシニア犬用フードの場合は、前章でご紹介したように少しずつ切り替えることが基本です。
しかし、心臓病や腎臓病、肝臓病などの療法食は獣医師の指示に従って、すぐに全量を切り替える必要があります。
療法食は病気管理を目的とした食事で、栄養素の制限をすることが最優先だからです。
必ずしもシニア犬用フードが適しているわけではない
老犬の状態によっては、シニア犬用フードでは必要な利用が十分に補えないこともあります。
特に、食が細い犬や食欲が落ちている犬、痩せすぎの犬は、子犬用フードのような高カロリーで栄養価が高いフードのほうが向いているでしょう。
子犬用フードは健康サポート成分が配合されていたり、消化に配慮されていたり、口の小さな子犬が食べやすいように小粒に作られているので、シニア犬にも与えやすいです。
シニア犬用フードはあくまでも目安の1つとして、愛犬の体調や食欲、体重の変化を見ながら柔軟に選びましょう。
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シニア犬用フードを選ぶポイント
シニア犬用フードは、単にパッケージに書かれている「シニア犬用」「10歳から用」「高齢犬用」といった表記で選ぶのではなく、内容をしっかり確認しましょう。
ここでは、シニア犬用フードを選ぶポイントを解説します。
良質なタンパク質と脂質が使用されているもの
老犬になると、体力や筋肉量の維持が重要になるため、良質なタンパク質をしっかり摂れるフードを選ぶことが大切です。
| ■良質なタンパク質の例
肉類、魚類、卵、大豆、乳製品(ヨーグルトやチーズ)など |
犬は肉食に近い雑食性の動物なので、主原料に肉や魚などの動物性タンパク質が使用されたものを選んだほうが、栄養面でも消化面でも適しています。
また、エネルギー源となる脂質も健康維持に欠かせません。
ただし、脂質の取りすぎは肥満や内臓への負担につながるため、魚油や亜麻仁油などの質の高い脂質が適量含まれているものがおすすめです。
なお、老犬は成犬に比べてより多くのタンパク質を必要とします。成犬のときに食べていたフードのタンパク質量の2〜3%高いものを選ぶといいでしょう。
愛犬が食べやすいもの
老犬では、噛む力が弱くなったり飲み込む力が衰えるため、愛犬が無理なく食べられる形状や硬さのフードを選んであげましょう。
| ■食べやすいフードの例
小粒タイプのドライフード |
ちなみに、基本的に犬は飲み込める大きさになったら丸呑みする習性があります。
飲み込む力が低下する老犬では、粒が大きすぎたり硬すぎたりするフードは喉に詰まらせてしまう危険や消化への負担がかかるため、避けたほうが安心です。
消化しやすいもの
老犬になると、年齢と共に消化能力も衰えていくため、胃腸に負担がかかりにくいフードを選ぶこともポイントです。
ドッグフードはさまざまなタイプが販売されていますが、消化率には差があります。
| ■ドッグフードのタイプ別消化率(※1.2)
フリーズドライフード…98%以上 |
老犬では胃腸に負担をかけにくく、栄養を効率よく吸収できるフリーズドライフードやフレッシュフードがおすすめです。
柔らかくて食べやすいという点でも、検討する価値はあるでしょう。
老犬のドッグフードの選び方は、以下の記事でも詳しく解説しているので参考にしてください。
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まとめ
シニア犬用フードをいつから与えるか悩むこともあると思いますが、老化のスピードには個体差があり、一概に何歳からが最適というものではありません。
そのため、シニア犬用フードに切り替えるタイミングは、かかりつけの獣医師と相談して決めることをおすすめします。
また、老犬の体調や食欲、体重の変化などに応じて、シニア犬用フード以外のフードも柔軟に使い分けることも大切です。
愛犬の健やかなシニアライフを、支えてあげてくださいね。
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執筆者:高田(動物介護士)
<参考文献>
※1:FANCL「フリーズドライ製法(1)のドッグフードに高いタンパク質消化率を確認―さまざまな疾病の発生リスク低減が期待―」
※2:PRTIMES「冷凍フレッシュペットフード「ペトコトフーズ」、フレッシュ製法(1)のドッグフードに高いタンパク質消化率を確認」
