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老犬が何もないのに突然吠えるのはどうして?考えられる原因と対処法を解説

目次

老犬が突然吠える、でも吠えている先には何もない…ということに、「なぜ吠えるの?」と不思議になりますよね。

老犬が何もないのに突然吠える理由はさまざま考えられますが、問題のない吠えと病気などによる心配な吠えがあるので、吠える原因を知っておくことが大切です。

そこで今回は、高齢愛犬4匹と暮らしていた動物介護士の私が、老犬が何もないのに突然吠える原因と対処法について解説します。

注意したい突然の吠えについてもご紹介しているので、ぜひ参考にしてください。

 ■執筆者保有資格

動物介護士、ホリスティックケア・カウンセラー、ペットフーディスト ほか

 

老犬が何もないところで突然吠えるのはなぜ?珍しいことではない

実は、老犬が何もないところに向かって突然吠えることは、珍しいことではありません。

これは、犬本来の感覚の鋭さが関係しています。

私たち人間にはわからない刺激に反応しているだけの場合もあるのです。

老犬が何もないのに突然吠えるのは問題のない吠えなのか、注意が必要な吠えなのかを理解するためにも、なぜ吠えるのかを知っておきましょう。

 

人間には聞こえない音が聞こえている

犬の聴覚は人間よりもはるかに優れており、人間の約4倍の音域を聞き取ることができます。

また、状況によっては1km以上離れた音が聞こえることもあると言われており、遠くで鳴いている犬の声やサイレンの音、家電のモーター音など、人間には聞こえない音に対して吠えるのかもしれません。

老犬になると聴力は少しずつ衰えますが、逆に特定の低〜中周波数の音に対して敏感になることがあります。

そのため、これまで反応しなかった音に反応して、「何もないのに突然吠える」と見えることがあるのです。

 

人間には見えない物が見えている

犬は近くの物の識別や色の見え方は人間ほど優れていませんが、動きや光の変化を察知する能力は人間よりも優れています。

また、人間には見えない電磁波の1種である紫外線が見えたり、電磁場の変化を感知することができるとも言われており、私たちには何もないように見えるところにも何かが見えて吠えるのかもしれません。(※1)

老犬になると白内障などの病気や加齢に伴う視力の低下でさらに見えにくくなるため、影や光の揺らぎ、紫外線の動きの変化などを誤認しやすくなります。

そのため、普段なら気にならなかったものに反応して、「何もないのに突然吠える」と見えることがあるのです。

 

人間にはわからないニオイを感じている

犬の嗅覚は人間の3000〜10000倍とも言われており、私たちがまったく感じないニオイも感知できます。

家の中に残るニオイや遠くの犬や動物のニオイ、人間は気づかない食べ物のニオイなどに反応して吠えるのかもしれません。

老犬になると聴覚や視覚は衰えていきますが、基本的に嗅覚は比較的長く保たれると言われています。

そのため、老犬でもニオイにはよく反応し、「何もないのに突然吠える」と見えることがあるのです。

 

老犬が突然吠えるのは病気のサインのこともあるので注意

老犬が何もないのに突然吠えるのは正常な反応のこともありますが、体や心の不調が隠れている場合もあります。

ここでは、注意が必要な老犬の突然の吠えについて見ていきましょう。

 

不安やストレスを抱えている

老犬になると、視力・聴力の低下や脳の働きが低下によって周囲の状況を把握しにくくなり、それまで以上に不安を感じやすくなります。

また、人間では加齢によってストレスホルモンの増加が報告されているように、老犬もストレスを感じやすくなっています。(※2)

こうした不安やストレスがたまることで、特に理由もなく突然吠えることがあるのです。

不安やストレスは体調不良の原因や持病の悪化にもつながるため、注意してあげましょう。

老犬の不安については以下の記事をチェックしてみてくださいね⇩

 老犬になると不安を感じやすくなる!不安なときの行動や和らげる方法

 

痛みや不快感を抱えている

老犬になると関節炎や歯のトラブル、内臓疾患など、体のどこかに痛みや不快感を抱えていることがあります。 

犬は言葉で伝えることができないため、吠えることで飼い主さんに訴えることがあるのです。

急に吠えるようになったときなどは特に、体のどこかに不調が隠れていることを疑ってみることをおすすめします。

 

認知症にかかっている

老犬になると認知機能が低下しますが、認知症を発症することもあります。

認知症になるとトイレの失敗や昼夜逆転、徘徊、夜鳴きなどの症状が見られ、場合によっては何もないのに突然吠えるといった行動も見られます。

犬の認知症は10歳を過ぎた頃から発症しやすく、1歳年を取るごとに発症リスクが52〜70%上がるとも言われているため、老犬は特に注意が必要です。(※3)

犬の認知症については、以下の記事もご覧ください⇩

 動物介護士が解説|犬の認知症の症状は?予防や対策方法
 動物介護士が解説|犬の認知症を治すことはできる?治療法やできるサポート

 

何もないのに突然吠える老犬への対処法

老犬が何もないのに突然吠えるのにはさまざまな理由があり、意味もなく吠えているわけではありません。

しかし、体や心の不調からの吠えは適切に対処してあげることが大切です。

ここでは、飼い主さんができる対処法をご紹介します。

 

動物病院を受診する

老犬が突然吠えるようになったときは、病気のサインであることもあります。

犬が何もないところに向かって突然吠えることは珍しくありませんが、自己判断せずにまずは動物病院を受診することが大切です。

病気の早期発見・早期治療は老犬の生活の質を保ってあげることにもつながります。

 

決して叱らず穏やかに接する

老犬は不安やストレスを感じやすく、吠えたことを叱られると、さらに緊張や不安が増して吠えが強くなることがあります。

また、犬は飼い主さんの気持ちに同調するため、イライラした気持ちや焦りが伝わって、吠えの原因につながります。(※4)

そのため、老犬と接するときは、落ち着いた優しい声で穏やかに接し、安心感を与えてあげることが大切です。

 

生活リズムを整えてあげる

老犬は生活リズムが崩れると、認知症のリスクが高まります。

特に昼夜逆転は脳の働きに影響を及ぼすため、朝に起きて夜に眠る規則正しい生活を意識してあげましょう。

日光浴をかねた散歩をさせてあげることで、体内時計をリセットしたり、質の良い睡眠をとってもらうことができます。

老犬の生活リズムを整えることは、認知症の予防だけでなく、毎日を安心して過ごせる環境づくりにも役立つでしょう。

犬の昼夜逆転や散歩については、以下の記事もチェックしてみてくださいね⇩

 犬が昼夜逆転するのはなぜ?考えられる原因や治す方法を解説
 動物介護士が解説|老犬が散歩を嫌がるときはどうする?回数や時間の目安も

 

脳の健康をサポートする栄養を補ってあげる

何もないのに突然吠える原因が何であれ、老犬は認知機能の健康を維持するための栄養を補ってあげることも欠かせません。

 ■老犬に補ってあげたい成分

ポリフェノール(アントシアニン、グネチンCなど)
カロテノイド(アスタキサンチン、ルテイン、β‐カロテンなど)
神経栄養因子様化合物(バングレン
オメガ3脂肪酸(DHA、α-リノレン酸など)
ビタミンA、C、E など

これらの成分を食事から摂り入れるのは大変なので、効率的に補えるサプリメントを活用すると良いでしょう。

実際、私も高齢の愛犬にさまざまなサプリメントを試してみて、グネチンCとバングレンが配合されたものが体質に合っていて穏やかな日々や吠えなどのサポートに役立ちました。

脳の健康をサポートするサプリメントは種類もたくさんありますが、動物病院で取り扱われるようなエビデンスがある製品を選ぶことをおすすめします。

 【犬用サプリメント】トライザの口コミ評判は?定期購入してわかったメリット・デメリットも紹介!

 

まとめ

老犬が何もないのに突然吠えるのは、珍しいことではありません。 

老犬は少しの変化にも敏感で、日々の些細な出来事にも反応します。

しかし、心や体の不調や認知症などの病気が原因で突然吠えることもあり、自己判断でそのままにしてしまうのは愛犬のためにもなりません。

動物病院を受診するのはもちろん、飼い主さんができる対処法を取り入れながら、穏やかな日々が過ごせるようにサポートしてあげましょう。

 

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執筆者:高田(動物介護士)

 

<参考文献>
※1:THE ROYAL SOCIETY「The spectral transmission of ocular media suggests ultraviolet sensitivity is widespread among mammals」

※2:聖マリアンナ医科大学代謝・内分泌内科「高齢者と副腎機能異常」

※3:scientific reports「Evaluation of cognitive function in the Dog Aging Project: associations with baseline canine characteristics」

※4:麻布大学「イヌはヒトに共感する能力を有している ヒトの情動変化に応じたイヌの情動変化が観察された」